イジワル社長と秘密の結婚
半年ぶりの熱くて甘い時間は、それまでの寂しい思いをあっという間に埋めてくれる。やっぱり、蒼真さんと二人がいい。

夜は、二人でホテルのレストランで食事をすることになった。

「家でなくて大丈夫ですか? 疲れてません?」

夜景が一望できる個室で、私たちはディナーを堪能している。

「いや、大丈夫。今夜は、咲希に伝えたいことがあったから。こういう場所の方が、いいと思ってね」

「伝えたいこと?」

なんだろうと不思議にしていると、蒼真さんが私の手を取った。

「咲希、俺と結婚してください」

「えっ? でも、私たち、もう結婚してます……よね?」

「もちろん。俺たちは戸籍上、もう夫婦になってる。だけど、それはお互いの意思とは違っていたろ?」

「は、はい」

頷く私に、蒼真さんは穏やかな笑みを見せた。

「だから、今度は俺の意思で、咲希にプロポーズしたいんだ。結婚してください」

「蒼真さん……。はい、よろしくお願いします」

だめだ、また泣けてくる。どれだけ私は、大きな愛で包まれているんだろう。

嬉しさで涙が止まらない私に、蒼真さんは言った。

「今日の咲希は、泣いてばかりだな」
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