海☆恋
先生は、本当に切なそうに微笑んでいた……………………未来が大切なのだと醸し出す程に…………。
先生って本当は、未来の事が好きなんじゃあ無いの?こんなに心配しているなんて………………。
すると私の手を掴んでいた楓の手が離れた。
「あまり無茶は、するな………………頼むから。」
そう言って私の頭を優しくくしゃくしゃと撫でてくれた。
「うん!ありがとう楓!」
私は、それだけ言うと屋上を飛び出した。
未来と約束した場所に行くために。
大好きな二人の知っているあの場所。
藤の花が満開に咲き乱れる。
ここは、裏庭で未来と私の楽しみになっていた。
そこに、足に顔を埋める姿勢のまま座り込んでいた未来がいた。
私は、静かにその隣にと腰を下ろした。
「あの状況で此処にこれる何て…………………流石は、立花よね。」
横から小さかったが少し笑う声と共に未来の声が聞こえた。
「本当よ、あの場で置いて行かれる何て思わなかったわ。」
私は、少し明るく言った。
「うん………………。」
私達は、静かに藤の花を眺めた。
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