海☆恋
私の事を知ってもそばにいてくれようとしている事にとても、感謝しているよ。
私達は、保健の先生に話すと学校を後にした。
私がどうしても辛いときに相談に乗ってくれた先生だった。
私達は、海までの道をただ無言で向かった。
でも、その沈黙もお互い気持ちの整理のためだったと思う。
お互いがお互いの事を思っての事だった。
海に近づくにつれて海の香りが鼻をくすぐる。
「もう海につくね。」
未来の独り言のような小さな囁きに私は、静かに頷くだけだったが
未来は、確かに微笑んでくれていた。
「ねぇ、立花?寒くない?」
「ううん、大丈夫だよ。」
目の前には、ただ大きな海が広がっていた。
私達は、いつの間にか微笑み会っていたんだ。
それからお互い海を真っ直ぐに見ていた。
そして、その沈黙を破ったのは、やはり未来だった。
「立花…………話してくれない?」
ピンと背筋を伸ばして真っ直ぐに私を見つめてきた。
あまり変わらない私達の背たけ……………今は、それが良かったとも思った。
私は、小さく深呼吸をした。
.