海☆恋
そう言って私は、通話ボタンを押した。
『もしもし?!今何処にいるんだ?』
楓の声は、焦りと怒りが入り交じっていた。
「今は、未来と二人で海にいたの………………どうしても、二人で話したいことあったから。」
『そうか……………お姉ちゃん来てたぞ!一緒に連れていくから。』
電話は、それだけ言うと切れてしまった。
お姉ちゃんもう来てたんだ……………連絡しなかったからきっと怒ってるだろうなぁ。
すると、視線を感じ下を向くと未来と目が合った。
未来の目には、もう涙は溜まっていなくて何かを決心したみたいだった。
「瞳の見舞い遅れちゃったね。」
未来は、微かに苦笑いを見せた。
私は、その言葉に頷いた。
私自身ちゃんと笑顔だったか分からなかった。
ドクン
どうしょう……………ちょっと外に居すぎたかも。
何時間も海の風に当たっていたせいか微かに心臓が苦しくなった。
この位ならまだ大丈夫かも………………。
私は、数回深呼吸して心臓を落ち着かせようとした。
このままだったら未来にバレてしまう。
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