海☆恋
すると、ファッと身体が浮いた。
暖かい……………。
見ると私は、お姉ちゃんにおんぶされていた。
「未来ちゃん!貴女なら絶対大丈夫よ!」
そう言ってお姉ちゃんは、私をおんぶしたまま車に走った。
この海から病院までは、目と鼻の先にある。
「お………ねぇ…ハァハァ………ちゃん…ハァ………ご………めん………な………ハァ…ハァ………さい………。」
私は、服を握り締めながら必死に言葉を繋いだ。
「もう良いから!お姉ちゃん怒ってないから!だから、もう喋ったら駄目!」
お姉ちゃんは、微かに後ろを振り向きながら叫んだ。
私は、その言葉にただ頷く事しか出来なかった。
段々目の前が真っ白になって意識が遠退く。
まだ心臓の痛みは続く。
このまま眠ってしまえばこの痛みから解放される?
私は、ただ眠いだけよね?きっと疲れてしまったんだわ。
そう思い瞼を閉めようとする。
「駄目!立花!気をしっかり持って眠らないで!」
お姉ちゃんの声が聞こえる。
ごめんね、お姉ちゃん……………だけど凄く眠いの……………。
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