海☆恋
でも、寿命が決められてる私にとって一つ一つ沢山の物が奪われていく今は、苦痛以外の何者でもない。
そんな中、海はずっと私を癒やしてくれていた。
そんな海までも奪われる事は辛い。
後一週間で夏休みに入る。
どうせなら夏休みが終わった後が良かったのに。
一週間、学校を休むことになってしまう…………………無理してでも行きたかったなぁ。
いつまでこの部屋に一人でいることになるんだろう?せめて瞳がいる部屋に行きたい。
みんなにも会いたい……………でも、まだ病気の事をバレたくはない。
私は、静かに瞼を瞑った。
こうして寝てる間に早く普通の病室に戻れたら良いのに。
私は、そう願いながら深い眠りに落ちた。
完全に眠る前に楓の顔がなぜか瞼に映った………………心配そうにしたあの顔が。
ふと気付いてガラスの方を見るとお姉ちゃんもお母さんもいなくなっていた。
もうどれくらい寝てしまっていたんだろう?
時計の無い真っ白の壁紙に体中についている機械や線、早く取れれば良いのに。
一人でこの中にいるのは辛い。
ガラガラー
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