女王様は上機嫌【GL】
家に帰ると、お母さんが居間でテレビを見ていた。
「おそーい。どっか遊びにいってたの?」
「うん。転校生のうち」
「ああ、この前言ってた美少女転校生」
「うん」
「仲良くなったんだー」
「うーん。たぶん?」
どうなんだろう?
友達にはなったらしいけど。
テーブルの上に置いてあったラップをかけた皿を、レンジに入れる。
今日はオムライスなんだな。
お腹空いたあ。
レンジの前に立っているわたしに、すすすっとお母さんが近寄ってきた。
なんだかニコニコしている。
「奈々子は昔から動物を手懐けるのが上手かったからねえ」
「動物って‥‥」
「人間だって動物でしょ?」
そうかもしれないけど。
わたしに彼女を手懐けるなんて無理だと思う。
だってなんだか、野生っぽいんだもん。