女王様は上機嫌【GL】
千鶴が深く息を吐く。
「――まだ友達のつもりなのかよ?」
呆れたみたいな声音だった。
瞳には疑いの色が見える。
わたしは左手を腰に当てて、ふんぞり返った。
片足を怪我してるせいで、中途半端な態勢ではあるけれど。
「言っとくけど、昨日のことは忘れた」
嘘を吐いた。
「ただ、あんたの態度や行動にはかなり問題があるし。その辺も指導していくから」
ガタッと音を立てて、千鶴が立ち上がる。
「お前‥‥っ、一体なんのつもりで――」
苛立ちを隠さない、大きな声。
千鶴のこんな声を聞くのは、はじめてだ。
なんだ。
思ったより怖くないじゃん。