女の子が、女の子の日。
その時、
「‥いっ、たー」
背後から、ボールが頭に命中した。
「ごめーーん、だいじょーぶー?」
遠い場所から、声を張り上げて私を心配する声。
‥たくやだ。
タッタッタ、と駆け寄ってくる音が聞こえる。
「って、さあやじゃん」
私の背後からは、やはりたくやが私に声をかける。
「今私にボール当てたの、たくや?」
振り返らないまま私は言う。
「うっ……、そうです。はい、僕です。ごめんなさい。」
「‥やだ」
「すみませんっっ!」
「やだ。」
「まことに申し訳ございませんっっ」
「‥…」
「痛かった?ごめんな?」
帰ろっか。
そう言って、たくやは優しく私の頭を撫で上げる。
「‥ふ、う〜っ」
「え?‥え?そんな痛かったのさあや?ほんとごめんっっ」
突然泣き出した私にたくやは慌てふためく。
「う〜…、ヒック……いたいよーっ」
この胸の痛みを、私は体の痛みだということに、名前を変えた…−。