隣人は高校教師


「それでね、堤くんに凄い申し訳ない事しちゃって。
謝りたいんだけど連絡取れないんだよね…」


「え〜?
律儀だなぁ!
別に謝る事なんてないんじゃない?」


「いや、それが……」

昨日から一部始終を話すと、陽菜の顔が引きつった。


「そ、それは…なかなかな場面を出くわしちゃったね。」


でしょう?と肩を落とす。


「……っあ!」

陽菜の声に顔を上げると、視線の先には…


「つ、堤くん……」


あたしを見るなり気まずそうに視線を逸らして行ってしまおうとする彼を、慌てて追いかける。



「あの、ほんとにゴメンなさい!
ほんとに彼の事は私諦めようとしてたの。
そのタイミングで堤くんと知り合って、いいなぁって思い始めててっ…」


「もういいから。」


低く言い放ち立ち止まる彼に、ドキリとする。


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