冷姫Ⅰ
「ごめ・・・んなさい。ごめんなさい」
必死に謝って謝って、謝って謝ったけど、私たちは一卵性の双子。
私を見ると陽を思い出す、と、お母さんは泣いていた。
お父さんは辛そうに、でも頼むように言った。
「お金はちゃんと出すから、家を・・・・・出てくれないか?」
うなずくしかなかった。
陽が死んだのは間違いなく自分のせいなのだから。
それからはマンションを借りて生活していたけど、勇気が心配してほとんど眞田組の家に連れて行かれていた。
それでもそのときの私は相当ひどかったらしく、勇気が言った。
「生きがいがなくて死にたいなら、生きがいを作ればいい。鋳薔薇が陽を殺したんだろ?だったら鋳薔薇に復讐すればいい。俺たちはもちろん、白たちだって協力するから」
その日から、私は鋳薔薇に復讐するために生きてきた。
だけどやっぱり百季を私の事情で動かすためにはいかないから、姿を消してこの学校に転校してきた。