メルラバ
だから…だから、

秋のリアリティのあるメールに強く心惹かれたんだと思う。

現実に恋をしてリアルに呼吸をしている本物の恋愛。

ありきたりなメールの中に込められた切なる想い。


現実の恋愛は小説のように甘くはない。


だけど心のどこかで、小説よりもドラマチックな展開があるんじゃないかって。


本物の恋の輝きは、障害を乗り越えて、別れすら乗り越えて、何か奇跡的なことを起こす力があるんじゃないかって。

そう思っていた。

だけど現実は現実。

秋は、運命だとか、その時点で決まっていたとか、そんな言葉で全てを片付けてしまった。

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