校舎裏には秘密がある
「そういえば生徒会長と普通に話せてたね」
「え? 顔強ばってただろ?」
「ううん。普通の顔してた」
嘘だ…。
でも生徒会長は話しやすいしな……。
「てか、その時は優花探してたから! 優花のことずっと考えてたから、顔が和らいでたんだよ」
すると、彼女は俯いて黙ってしまった。
「どうしたんだよ?」
俺は彼女の顔を覗き込んだ。
「お、俺、何か変なこと言ったか?」
「言った」
彼女は顔を上げた。
「え、怒って」
「優花優花って、あたしのことばっか考えないで!」
「あっ……!」
そういうことか。
彼女は自分のことを考えられていて、照れている。
「俺、優花のこと好きだよ。友達はまだ優花しかいねえからな。優花は俺の初めての友達だ」