校舎裏には秘密がある
「笑わす……笑わす……」
「おはよう根本君」
肩を軽く、ポンッと叩かれた。
「お、おはよう、委員長さん」
俺はまた、顔を強ばらせた。
「なんだか最近、根本君変わったね。委員長として嬉しい! これから皆さんと仲良くなれるよう、私で良かったら手伝うよ?」
「あ、え、遠慮させてもらうよ。他に手伝ってくれる奴がいるから」
「そっか」
委員長は残念そうに教室に入っていった。
「委員長さん!」
委員長は立ち止まり、俺の方を向いた。
「有難う。同じクラスの人で話しかけてくれた奴、委員長が初めてだ」
「どういたしまして。根本君は、怖い人じゃないって信じてるから」
委員長はそう言い、委員長の仕事をし始めた。
よし、教室に入った途端笑いを取り入れた挨拶をしよう。