クロス†ハーツ
振り向くと、明らかに私の方を指差す水瀬がいた。
「え…、『お前』って――」
「お前だ」
「わたし…!?」
「そうだ」
ため息交じりに水瀬の口から肯定の言葉が出てくる。
「き、聞いてない…!」
「本当は早菜さんだったんだけど、しょうがないよ。男女1人ずつって決まってるんだ」
「じゃ、雅矢くんとか――」
「委員長いるのに、副委員長とか書記が出ちゃマズイの」
「諦めろ」
水瀬だけじゃなく、尚人や雅矢くんにまで言われてしまっては、私が引き下がるしかなかった。
「…分かったよ」
私はそう呟いて、これから起こるであろう今日1日を想像して、目を細めた。