女王子と男姫!?



【乃愛side】



「…高峰 乃愛。正真正銘の女。皆からは王子って…。」


同じく自己紹介をしたのはいいが、自分で王子っていうのはかなり恥ずかしい。


「高峰乃愛ね…多分覚えた。忘れたらごめんね〜。」


姫は手をヒラヒラと振りながら食堂に飲み込まれていった。

「きゃー!」や「おぉー!」などの声が聞こえるのは姫のせいだろう。

私が食堂に入ってもあんな感じだけど。


「いいなぁー。」

「ん?何が?」


姫の後ろ姿を見ながら、知夏が小さい声でボソッと呟いたのが聞こえたので質問してみた。


「だって1つのクラスに王子と姫が集まってるじゃん!?羨ましいよ〜!」


知夏は泣き真似をしながら私に思いっきりダイブした。
強烈な一撃をくらった。


< 39 / 40 >

この作品をシェア

pagetop