桜空あかねの裏事情
「今は何の授業だったっけ……」
呟いて思い出そうとしてみるが、頭の中はぼんやりとして思い出せない。
何故だか大分、昔の事のように思えてくる。
また現在、登校していない自分はどのような扱いになっているのだろうか。
ジョエルの言葉を信じるならば、学校側に何かしら事情を話しているとは思うが、授業内容は当然進んでいて。
中間考査を間近に控えているあかねとしては、ある意味悩ましい事であった。
「暇だなぁ……」
俯せになりながら、あかねはそううなだれる。
――黒貂と話すのは好きだけど、それ以外する事ないし。
――さすがに退屈というか。
「ふぅ……」
「如何なさいました?」
いつの間にか戻ってきていた黒貂が、不思議そうに尋ねてきた。
「大した事じゃないんだけど……何しようかと思って」
苦笑しながら言えば、黒貂は納得したような表情を浮かべた。
「そうですね。数日過ぎ、私とお話しするだけでは、流石に飽きがくるというもの」
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