○○彼氏。【完】

「そういう和希はドSじゃん。サディスティックじゃん」


「うん。渚の恥ずかしがってる顔とか泣き顔とか、すごくそそられるよね」


「そそ・・・・・!?」


まさかの和希の爆弾発言に、再び真っ赤になるあたし。


「ほら、そういう顔とか。もっといじめたくなる」


だんだんと迫ってくる、和希の顔。


これは、ちょっと危険な気が・・・・・。


「あ、あの、和希?」


「なに?」


「顔が近い気が、」


「・・・・・ほんと、いじめがいがあるよね」


「な、なに言って・・・・・!!」


「まぁでも、」


「・・・・・?」


「渚の恥ずかしがってる顔も泣いてる顔も、全部俺だけが見れる特権だから」


そう言って意地悪な笑みを浮かべる彼は、あたしのたった一人のS系彼氏。



─S系彼氏。完─





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