○○彼氏。【完】
そう言ってからかってくる拓真から逃げるように後ろを向いて走り出した。
「あ、ちょ!!」
と、少しだけ焦った声が後ろから聞こえて、その瞬間あたしはまた拓真の腕の中へ。
「俺から逃げられるとでも?」
「・・・・・・身の危険を感じたら逃げますとも」
恥ずかしくて拓真の顔を直視できずに言うと、
「嫌だって言っても離しませんよ?」
そう言った拓真はあたしより年下だなんて思えないほどかっこよくて───・・・・・・
「先輩、大好きです」
そう言う彼は、あたしのたった一人の年下彼氏。
─年下彼氏。完─