わたしの魔法使い
…普通、女の子が目を閉じたら、キス、するでしょ?

それが、いつまで待っても来ない!

待っても、待っても……

待っても!

キスされる気配がない!

私って魅力ないのかな?


そんなことを思いながらゆっくりと目を開けると……



「颯太?!」




真っ赤な顔して、固まってました……



誰ですか?

この部屋に来て2日目で“キスしてもいい?”って言った人は……

あの時の積極性はどこへいっちゃったの?



でも。


颯太らしい……

私たちの初キスはいつになるかわからない。

だけど、ゆっくり、私たちのペースで進めばいいや。

自然体のまま、ゆっくり……


「ねっ!颯太!」


「え……?う、うん……?」

いまいち状況がわかってないような顔をした颯太がおかしくて、私はしばらくの間、笑いが止まらなかった。



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