扉の向こう


中2になった私はそれなりに百人一首の実力もついていた。

「唯花せんぱーい!今日百人一首ですよね?」
「そうだよ。唯花はそのまま会館行くけど藍那ちゃんはどうする?」

藍那ちゃんは私の1つ下で同じ部活の後輩。
今年北海道に引っ越してきて偶然同じ町内会だったのと藍那ちゃんの好きな人が百人一首のチームにいるから誘ってみたのだ。

「藍那もそうします」

そうしてこの日もいつものように会館に行った。
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