ハナミズキ


「え……?」



「…恋華。もう誰かを犠牲にして生きるのはやめろ。

そんな生き方は相手も自分も不幸になる。」



「…でも、氷野くんは確か、私の道を進めって言わなかった?」



それでも尚、私は食い下がる。

簡単にはいかない。

「あぁ、言ったよ。

けどそれは…恋華が迷ったとき、間違ったとき、その道を正してやることだ。

今のお前は間違ってる。

恋華だって、それは感じてるんだろう?」


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