ヤンデレパーティー


「聞きたいわけではない、話したいだけなのだ。私がヤンデレではない理由を問えば、アレは事細かに語り明かしてくれた。向こう百年、忘れられないほどに、私にヤンデレという言葉を見事、刷り込んでくれたのだよ。その上で私は納得した、ああ、私はヤンデレではないと。

しかして、それでも、ああ、それでも、私の愛というのはヤンデレに匹敵するほど深いとあえて豪語してみたいものだ」


「またヤンデレ教え込まれるんじゃないのか。そのお前が言うとこの“原作者”がなんと言ったか知らないが、ふむ、どうやらヤンデレ=最上愛の形として捉えたか」


「その通りだよ、“五番目”。君は話が早くて助かるし、話を何だかんだで聞いてくれるから好きだ。それに聞き役としても正にエキスパートな職についているからか、話すこちらも非常に安心だ。饒舌になってしまう、ついつい早口になってしまうが、きっと君は聞き遂げてくれると私は信じて違わないからね」


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