ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
「それは一般論。俺は悪いけど光栄とも何とも思わない」


「…………!」


 私は言葉が出なかった。頭に来て何か言い返したいのだけど、的確な言葉が思いつかない。


 しばらく睨み合った後、中野和也はスッと私から視線を外し、手摺りから腰を上げた。そして、


「話は済んだみたいだから、俺は教室に戻るよ」


 と言って、私に背を向けた。


「どうして?」


 私は、歩き出した中野和也の前に回り込んだ。


「だから……、俺はあんたに興味がないんだ。ただそれだけだよ」


「私が…………ブスだから?」


 こんな事、本当は口が裂けても言いたくなかったけど、小山君が言った事が本当なら、そういう事になるのだと思う。それを確かめるために、思い切って言ってみた。


 中野和也も驚いたようで、目を大きく見開いていた。


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