ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
「そう?」


 やっぱり似合ってないか……。自分でもそう思ったけどね。


「美容院へ行く前に私に相談してくれたらよかったのに……。もう一度行って栗色に染め直してもらいましょうよ?」


「え? 面倒だからいいよ……」


 それでは意味がないのよ、お母さん。


「じゃあ、家に脱色剤とヘアカラーがあるから、私が染め直してあげる」


「もう、いいんだってば……」


 私はお母さんを振り切って階段を駆け上がって行った。


「ちょっと、彩花……!」



 ふう〜。

 髪を染めたぐらいであんなに大騒ぎするんじゃ、メイクして眼鏡を掛けた私を見たら、お母さんはどうなるのかな。気絶したりして?


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