あの頃、テレフォンボックスで
告白
ケイタに話したいことがたくさんあるのに。


この間は、気をつかって
みんなを連れ出してくれてありがとう。


学校に入ってきた途端に
自分も高校生にトリップしちゃったわ。


「男が泣ける映画」
どんな映画なのか、あれから色々想像してたのよ。



それから・・・・・


会いたかった、とても。




そのことが一番言いたいけど、
いつも言えない。
言わない。


さっきケイタが触れた肩に
手をおいてみる。


その手が次に
私の頬に触れたとしたら?


そんなこと考えちゃだめ。
よけいな気持ちを振り払って
スクリーンを見つめた。



< 95 / 201 >

この作品をシェア

pagetop