わたしは女の子になる。
女の子の肩を揉むことなら結構あったけど、男の子の肩なんて、触ったことすらあるかわからない。
女の子や、自分の肩とは決定的に違う。
骨の構造は一緒の筈なのに、何かが違う。
肩が広いから、女の子だったら肩甲骨あたりまで届く手が全く届かない。
やっぱり、彼は『男の子』で、私は『女の子』なんだね。
今更そんな事を再確認して、なんだかちょっと恥ずかしくなった。
「あ、ちょ、ちょっとまった! そこくすぐっ…!!」
「あはは、ここ皆くすぐったいっていうんだよねぇー」
鎖骨の下辺りをマッサージすると、彼が擽ったそうに身をよじらせた。
そんな彼のリアクションが面白くて、ずっとそこばかりをマッサージしていた。
「おまっ…! まじ…やめろ…って、」
私の手を掴んで、何とか止めようとする彼。
「やばい、超楽しいんだけど」
「楽しむなぁー!」
普段は私がイジメられてばっかりだから、なんかこういうのって凄く楽しい。
さっき、私のファイルの絵の文を読み上げた仕返しってことで。
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