雪が降る町~追憶のletter~


プルル プルル··


【無事着いた?今日の話、ゆっくり考えてみて。  真田  】


実際に文面を目の当たりにすると、あぁ。夢じゃなかったんだ。と再認識させられる。


晶はしばらくその受信画面を見つめて、どう返信すべきか悩む。
やっと指を動かして返信画面に切り替えたかと思えばそこから先に進まない。


あの告白はやっぱり本当で。
あの日あの場所で出逢っていたことも本当。

そんな運命的出逢いを告げられた告白なんて、そうそうあるわけない。
普通ならころっとOKを出してしまうところなのかもしれない。


(こんなこと快斗に話なんてしたら鼻で笑われるかな)


快斗なら、“運命”とかじゃなくって、現実的に、切実な出逢いを···
社内恋愛とか?なんて急に考えてしまうのは、またもや2ショットを見かけたせいだろう。


(別にいいんだけど!ただ、やっぱり、急にそんな場面見せられたらね!この前まで中学生だったからギャップがね!)




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