Debug

「そうだけど……みあは、大切な友達だもん」
「陣ってば、私に甘えすぎじゃない?」

 陣、わかってる?
 私は笑ってるけど、本当はうまく笑えてないんだよ。

「みあは、柔らかくて、猫みたいで、本当に可愛い」
 陣が私を抱きしめる力が、強くなる。

 陣、ずるいよ。
 私は貴方のことを大好きなのに、貴方は応えてはくれないくせに。

「みあを俺のものにできたらよかったのに……」

 そんなことを、軽々しく口にしないで。
 陣に、そんなことができるわけないでしょう?

 だけど、だけど陣、私は貴方が大好きだから、今涙が出そうなほど嬉しくて、胸が張り裂けそうなほど苦しいの。
 陣、貴方は何も知らないけど、今日で私は貴方の前からいなくなる。
 何度泣いても、私はやっぱり貴方が大好きなの。

 陣……好き。
 貴方の柔らかい茶色の髪が好き。
 いつも私に優しくしてくれるのが好き。
 貴方の綺麗な灰色の目が好き。
 貴方の骨ばった手が好き。
 変な冗談をいきなり言うのが好き。
 貴方の高い鼻が好き。
 貴方の低い声が好き。

 いつも私を抱きしめてくれるのが好き。
 いつも可愛いって言ってくれるのが好き。

 陣、大好き。
 貴方のことが好き。
 大好き。
 大好きすぎて、疲れちゃった。
 だから、さようなら。
< 77 / 96 >

この作品をシェア

pagetop