time ~戻れない時間~

「上目線だと!?親切に教えてやってんだろ!?この唐揚げ女!!」
「か、唐揚げ女!?お前こそ!!唐揚げ男!!」

「「おばちゃん!!どっちの方が早かった!?」」
食堂のおばちゃんはびっくりしている。
「えっーと…」

「おばちゃん、唐揚げください」
私たちが口論している横から唐揚げがの名前を呼ぶ男一名。

「何よ!?」「お前が何で!?」
その男の子におばちゃんは唐揚げを渡してしまった。
「お前らめんどくせーよ。おばちゃん困ってるだろ!?春二も女の子に唐揚げくらい譲れよ…」

「いーや。俺は絶対に唐揚げだけは譲れないね!!」
春二と呼ばれる男は私を思いきりにらんでいる。

「あんたらお似合いだね。息ぴったりだし」
汐莉が口を挟む。

「「どこがお似合いだ!!」」

「ほら、お似合い。ねぇー?」
汐莉は春二の隣に居た近藤くんに声をかけた。


それが私と春二との出会いだった。
< 12 / 48 >

この作品をシェア

pagetop