純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
『はい、KNツーリスト、歌津です』
あぁ、どうしてこう間が悪いんだろう。
いつもなら喜ぶ彼の声も、今日は聞きたくなかった。
「あの、ローズパレスの安永です」
『いつもお世話になっております』
いつも通りの歩の声が耳に届く。
「先日申込みされた森野様の事で……」
『只今データを出しますので、お待ちください』
電話越しに、カチャカチャとキーボードを叩く音が聞こえる。
『お待たせしました。どのような件で』
「森野様がシュノーケリングツアーを追加されたいとおっしゃっています。
スケジュールは一日延ばされてもいいということなのですが」
私が詳細を話すと、歩はまたすぐにキーボードを叩き始めた。