純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~

朝のミーティングで、桐生さんがいくつか指示を出す。


「川上は、今度の式の説明を明日、全員にしてもらう。準備しろ」

「えっ、私ですか?」

「もう独り立ちしていい時期だ。いつまでも安永に頼るな」

「分かり、ました」


ずっと仕事を私に振ってきた真奈美ちゃんが、渋々返事を返している。


「それから、今日は新作発表なので……今回は安永を連れて行こうと思う」

「えっ、安永さんですか?」

「あぁ。そろそろ衣装の知識も身に着けてもらいたい。それに、衣装の上野は、今日、フィッティングがあるだろ?」


もっともらしい理由で、全員の疑問をはねのけた後、ミーティングは終了した。


はっきり言って、今回の私の同行は、公私混同ってやつだ。

だけど、今日だけは許してもらおう。
もし、ただ一人、事情を知っている桐生さんがいないところで、木本が訪ねてきたら……。



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