純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「もう、お話することはありません。それでは……」
もうこれ以上、2人で話すことが危険だと思った。
申し訳ないけれど、桐生さんに間に入ってもらおう。
この男、尋常ではない。詐欺に遭って、変になってしまったのか?
私がドアに手をかけたその瞬間、ガクンと手をひかれて、倒れ込んでしまう。
「どこに行くんです?」
「もうお話することはないんです。離してください」
「だから、式の日取りと旅行先を決めましょう。そうしたら、新居も決めないと。忙しくなりますよ」
何言ってるんだろう。
手首をギュっと握られたまま、間近で感じるこの男の息遣いで、震えそうになる。
「だから、結婚なんてしません。あなたの事を好きだなんて思ったことはありません」
ちょっと怒り気味な私は、そう言い放った。