純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「今日は、ゆっくりしよう」
「えっ……」
「俺、休みだし」
「でもっ」
桐生さんの休みを、私のせいで潰すなんて。元々、忙しくて休日出勤も多い彼に、これ以上負担はかけたくない。
「嫌なのか?」
「嫌じゃないです!」
私は即答していた。
どうしてだろう。こんなに罵られても、彼といると安心する。そして、自分らしくいられる。
歩と一緒にいた時も、安心はした。けれど、こんなに気持ちが楽になれるのは、初めてかもしれない。
「なら、決まりだ。まずは飯を作れ」
「はっ?」
「約束しただろ?」
何だ、この男。
ちょっといい奴だなんて思っていたのに、全く……。
けれど、彼に救われたのは事実。
御飯くらい作ってやろう。