純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「梓、それじゃあ帰るよ」
「あっ、お疲れ」
真奈美ちゃんとの打ち合わせも終わったようで、歩が帰っていく。
帰り際に、チラッと携帯を指差したのは、「連絡する」という合図。
これが彼女の特権よ!
私は真奈美ちゃんに心の中で悪態を吐いた。
明日は休みだ。
今日は、ゆっくりデートできるかもしれない。
仕事を片付けて、弾む気持ちで家に帰ると、9時を過ぎたころ、やっと歩から電話が鳴る。
「梓、遅くなって悪い」
「ううん。仕事だもん、仕方ないよ」
「飯、行くか?」
「私、もう家にいるの。ご飯作ったのから食べに来て?」
その日、早番だった私は、歩の仕事が長引くのを想定して家で夕食を準備していた。
少しは女らしさもアピールしないと。
これって、真奈美ちゃんに対抗心丸出しかも。
でも、好きな人のために作る食事は、結構楽しい。
決して上手ではないけれど、歩に食べて欲しくて、頑張っちゃったし。