純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「あのっ、邪魔なので降ります」
「ふーん。ひとりでも大丈夫なんだ」
「はっ?」
やっぱり聞いてたんだ。
嫌味の一つでも言われるんだろうか。ダサい女だって。
だって、昨日抱き合ったばかりなのに……まさか、こんな風に裏切られるなんて。
「どこに行くんですか?」
「さぁな」
彼はそれきり黙ってしまった。
私もなにかを話す気力が全くなくて、ただ窓の外を流れていく景色を眺めていた。
やがて大きな河川敷の広場に到着すると、彼は車を止めて降りてしまった。
「あのーっ」
仕事は?
うそろそろ5時になるし、就業時間は終わるけれど、ほぼ毎日残業をしている桐生さんが、こんな時間に仕事を終えるなんて記憶にない。
なんてぼんやり思ったけれど、もうどうでもいい。
「ちょっと休憩」
つかつかと川岸の公園のようになっている場所へ向かう様子の彼に、慌ててついて行く。