純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~

結局、真奈美ちゃんがOKの返事をして、日にちの相談まで始めてしまった。


わっ!
その時、突然腕を強く引かれ、思わずよろける。


「声を出すな。盗み聞きなんて趣味が悪いぞ、純悪女」


私の口をふさぎながら耳元でボソリとつぶやくのは、桐生さんだった。


「これから出るんだ。ちょっと来い」


ビシッと黒いスーツを着こなして、ニヤリと笑うこの人は、きっと私の事を哀れだと思っているに違いない。
恋人に、裏切られた女を。


頭が真っ白になった私は、桐生さんの言うままに、彼の後ろについていき車に乗り込んだ。

「あっ、私、非番なんですけど」

「知ってる」

「はい……あっ、経費が……」

「ギリギリセーフだな」


私から経費の用紙を受け取った彼は、車を発進させた。
< 75 / 311 >

この作品をシェア

pagetop