純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
結局、真奈美ちゃんがOKの返事をして、日にちの相談まで始めてしまった。
わっ!
その時、突然腕を強く引かれ、思わずよろける。
「声を出すな。盗み聞きなんて趣味が悪いぞ、純悪女」
私の口をふさぎながら耳元でボソリとつぶやくのは、桐生さんだった。
「これから出るんだ。ちょっと来い」
ビシッと黒いスーツを着こなして、ニヤリと笑うこの人は、きっと私の事を哀れだと思っているに違いない。
恋人に、裏切られた女を。
頭が真っ白になった私は、桐生さんの言うままに、彼の後ろについていき車に乗り込んだ。
「あっ、私、非番なんですけど」
「知ってる」
「はい……あっ、経費が……」
「ギリギリセーフだな」
私から経費の用紙を受け取った彼は、車を発進させた。