天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
「何だ?悩みか?」

可愛い生徒の悩みとあっては、訊かない訳にはいかない。

再び芽々の方に向き直る龍娘。

「実は…」

俯き加減に彼女は言う。

「プロポーション、顔立ち、頭脳、洗練された身のこなし、その他諸々…何もかもが愛される為に生まれてきた完璧なこの私なのですが…」

この段階でちょっと悩みを聞いてやる気が失せる龍娘。

「“皆に愛されるべき私が、誰かに恋をしても良いのかしら”…そんな事を思ったりするんです」

「帰れ」

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