天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
とりあえずこのふざけた噂は、いずれ出所を見つけ出して八つ裂きにしてやるとして。

「んーむ…」

ギシッと椅子の背凭れを鳴らし、龍娘は腕組みする。

「別に好きに恋愛すればよいのではないか?天神学園は恋愛に関しては自由な校風だしな…スペシャルハレンチのような行き過ぎた行為さえなければ、生徒指導としても咎めはせん」

「ですが…」

困惑顔の芽々。

「私は元々『愛される為に』生まれてきた存在ですから…」

それが逆に他人を愛してしまうとなると、生みの親である天才チビッ子のコンセプトに反してはしまわないか。

親孝行な芽々は、その事を心配しているのだ。

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