【完】校内1のイケメンに恋をした!!
……。
その後、私たちは言葉少なに教室を出た。
“次に何かあったら、あんたたちのこと絶対許さないから。”
あの人の言葉が、頭の中で何度も何度も繰り返される…。
「………」
無言のまま靴を履き替え、校門へと向かう。
と、さっきの先輩たちが男の人に群がっているのが見えた。
…中心に居るのは、もちろん龍輝さん。
その龍輝さんが私たちに気付くのと同時に、先輩たちが私たちを睨み付けてくる。
…怖い。
あの人たちに、関わっちゃいけない…。
「……優ちゃん、行こ」
…龍輝さんに声をかけられる雰囲気じゃないし、逆に声をかけられても困る。
だから何事も無かったかのように優ちゃんの手を取って、その集団の脇を小走りですり抜けた。
…先輩たちはみんな満足そうな顔してる。
龍輝さんの顔は…、見ることが出来なかった。
……。
しばらく歩き続け、周りに誰も居ないのを確認してからふぅっと息を吐く。
「ねぇ真由ちゃん。龍輝さんのこと、よかったの?」
「ん…、仕方ないよ。
あそこで龍輝さんと話したら、また何言われるかわかんないし…」
「そうだけど、龍輝さんは真由ちゃんを待ってたんじゃない?」
「え、そんなわけないよー。
きっと何か別のことで居たんだよ」
「えー、そうかなぁ…?」
…うん。
龍輝さんが私を待ってたなんて、そんなのアリエナイ。
「だけどさぁ、あの人たちやっぱり異常だと思わない?
龍輝さんはあの人たちだけのものじゃないのに、何あの態度?
しかも本人の前ではすっごい猫かぶり!! あーもうムカつく!!」
「あはは、ほんとだよねぇ」
……龍輝さんはあの人たちだけのものじゃない。
逆に言えば、私だけのものでもない。
優ちゃんが怒る気持ちはわかるけど、でも、私は何も言えない。
「あの人たち学園祭どうするんだろうね?
まさかずっと龍輝さんに張り付いて監視してたりして?」
「え? 学園祭?」
「ウチの学校は5月に学園祭なんだよ。
もしかして真由ちゃん、知らなかった?」
……はい、全然知りませんでした…。