【完】校内1のイケメンに恋をした!!


「龍輝さん」


声をかけるとその視線がゆっくりと私に移り、そして優しく笑う。




「お前さ、化粧しない方がいいよ」

「…え?」


「化粧してると、なんか別人と話してるみたいで距離を感じる」


…距離を感じる、って…それは私のセリフなんだけどな…。

……龍輝さんの近くに居ても、私はこれ以上龍輝さんの傍には寄れない。
だから「距離を感じる」ってのは、私のセリフ。




「…えっと…、私は私ですよ?」


なんとなくそう言ってみる。

そうすると龍輝さんは、小さく笑ったあとにまた遠くの空を見つめた。




「なぁ真由。お前、彼氏居る?」

「…え?」


「いや、お前と会った日のことを思い返してたんだけどさ。
あの日のお前、気合いの入った服だったじゃん?
だから、彼氏と会う前だったのかな?とか思った」


………。

私と龍輝さんが喋った時間なんて凄く短かったのに、そこまで見てたんだ…。




「で、居るの?」

「…いえ。あの日に、彼氏と別れました」

「理由は?」

「うーん…」


…処女とヤってみたいと思ってたアイツに私は選ばれたんです。
なんて、言えない…。




「真由、言ってみ?」

「…っ……」


だけど龍輝さんは真っ直ぐに私を見る。

そんなに見つめられたら、答える以外は出来ない…。




「…私は…、処女だからアイツに選ばれたんです」


…ありのままを、龍輝さんに言う。

< 113 / 211 >

この作品をシェア

pagetop