待ち合わせのバス停で。








プルルルルル『梨花?』


『あなたは桜田冬さんですか?』


『あ…はい』


『今この携帯の持ち主の方を救急車に乗せました』


『…え』


『今からN病院に向かいます』


『……』


『すぐに来てもらえませんか?』


『……』


『もしもし?聞こえてますか?』


『……』


『もしもし?』




ここからの記憶はない。


意識が戻った時には病院であいつが眠るベッドの前に立っていた。


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