紅梅サドン
「雪子お、他に家を探してんだってえ?

そんな事言わないでさあ、秋ジイの老後まで世話してやる覚悟で、ここに住んじゃえばいいじゃん」

雪子はまくり上げていた袖口を再び自然に元に戻していた。

「私、出逢えた時よりも数百倍、秋さんを好きになりました。

だからこの家から離れてたとしても、私は秋さんをずっと好きですから。

それにこちらでのお仕事も、そろそろ見つけなければなりません。

知れば知る程に、秋さんは本当に素敵な方です。

私の目に狂いは無かったんですケド。」

そう言った雪子は下を向いて、急にルノーの肩をガンガン叩いた。

ルノーの華奢な肩が派手にブンブン揺らされている。



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