紅梅サドン
「次郎も明日帰れば間に合うだろ?

雪子も明日、寮に行けばいいじゃん。



ーーーだから今日はもう一度『パーティー』だねえ!!。」

ルノーが電柱からそう叫んだ。


僕の所にそれぞれの荷物を持った三人が再び近づいて来る。


太陽を背に浴びた三人は、僕にとって何と呼んだらいい人間達なんだろう。


一日だけ伸びたこの日も、何と名前を付けたら良いんだろうかーー。

いや、きっとこの日だってーー。


ただ四人で一緒に過ごすだけの名前なんて無い、何でもない一日なんだろう。


でも嬉しい。


それだけで嬉しい。


三人の背中に太陽があって、そしてそのすぐ後ろにはーー。


小さな何でもない、“明日”が僕には見えた気がしていた。



 『紅梅サドン』

    終



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