アイ・ラブ・おデブ【完結】
仕事も覚え、店の人達とも打ち解け始めたばかりなのに…

そんな寂しい気持ちと遥の元に戻れる嬉しさがごちゃ混ぜになっていた

レンタカーを借りて朝早くから来た遥は、段ボール箱を運びながらも小夜を気遣う言葉をかけた

「少し寂しい?
僕も長閑な田んぼの間を自転車で走るの楽しかったよ
また今度、走りに来ようね」

いつもの爽やかな笑顔に小夜も素直に頷いた

仕事帰りに遥と自転車で見に行った桜並木…夕焼けの田んぼ…もうすぐ夏になると蛍が飛ぶという小川…どれも生まれ育った故郷を彷彿させる

感傷に浸りながら遥と冷蔵庫や洗濯機を運んだ

職場の同僚から送別会で贈られた大きな花束を抱えて助手席に座る
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