アイ・ラブ・おデブ【完結】
静かな館内では、数人の来館者がここの常設展示品をゆっくりと眺めていた

由美子の作品は3階の特別展示室にある

エレベーターの扉が静かに開くと目の前には大きな窓から見下ろす雄大な景色が広がった

きっと夏には青々とした木々と、遠くの街が一望できる溜め息の出るような素晴らしさなのだろう

その眺めにも心引かれたが、今日は何と言っても由美子に会うために来たのだ

すぐ傍にある特別展示室は大きく扉が開いており、その向こうから楽しげな笑い声が聞こえてきた

「アハッ!こんな風に展示されると立派な物に見える!
不思議ね…」

「そうだよ…立派な作品なんだから!
どこで見ても山岡さんの作品は力強くて、見る人にパワーを与えてくれるよ
僕の目に狂いはないよ!」

男性の自信に溢れた言葉も聞こえる

「じゃあ…パワースポットになるわね!
この美術館が…」

小夜が入り口から中を覗くと大きな作品の前で、由美子とスーツ姿の男性が話しているのが見えた
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