アイ・ラブ・おデブ【完結】
ジョエルの話を俯いて聞いていたが、視線を上げヒステリックに叫んだ

「なっ何を偉そうに言っているの!
あ…あんたに…何が分かるのよ!」

「分かりますよ…環さんよりもご両親のことは分かります」

甘ったるいコーヒーを飲み干し、低い声で答えた

「なぜ、僕がこんなにも知っているのか分かりますか?
この病院のことも…お二人の病気のことも…お父さんの気持ちも…
環さんよりも理解しています」

…病院のこと?
父さんの気持ち?
この男は何を知っているというの?
どうして娘の私よりも知っているというの?

どれも環の分からぬことばかりだった
もう反論をする術もなく、ジョエルの言葉を静かに待った
< 1,351 / 1,499 >

この作品をシェア

pagetop