アイ・ラブ・おデブ【完結】
「お父さんは…自分の病気もお母さんのことも環さんには伝えないでくれと言っていました

自分がもう長くないなら、残されるお母さんがどうなるのか…ずっとその事だけを心配されていました

あなたはもっと大きな最新の病院にと思ったのでしょうが…
ここを選んだのはお父さん自身です
治らないならば少しでもお金を残し、お母さんが安心していられるようにと…

お母さんはどこに住んでいるのか知っていますか?
フッ…愚問でした…

ここから車で1時間程離れた海辺の施設に入っています

そこは同じようなご病気の方がいて、充分な介護を受けられるところです

見晴らしもとっても良いところですよ
緑も多くて、魚も美味しいし…

今は少女時代に戻ってしまったお母さんですが、この先病状が進めば…」

そこで言葉を切り、俯く環を見た
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