アイ・ラブ・おデブ【完結】
「甲斐先生!×○賞の受賞おめでとうございます」
という甲高い声でインタビューは始まった
去年の夏ごろ、ドラマ原作の権威ある賞を甲斐 慎太郎の人気シリーズが受賞していた
小夜は沢山のフラッシュの嵐に驚き、固まったまま息を止めた
取り囲んでいる人たちからは次々と質問が浴びせられ、慎太郎は愛想良く丁寧に答えている
人気シリーズとは違う、新作のことに話が変わると小夜の腰に当てていた手に力が入り、ぴったりと寄り添う形になった
レポーターはきっとこのタイミングを待っていたに違いなく、隣に引っ付く謎の女に質問が及んだ
…勘弁してくださ~い!
あたしゃ、関係ござらん…
お助けを~!
小夜の思いとは反対に、慎太郎は甘い視線を向けてから答えた
「さあ…どうでしょうか?
…今の私にとって彼女がいなければ作品を書き進められない
そう…大切な存在ですね…
あっ!一般の方なのであまり詮索はしないでください
新作にご期待を!」
どうして、恋人でもない自分をそんな風に紹介するのか不思議だった
新作の宣伝にしては悪趣味だし、小夜の立場や気持ちを無視した行動だ
それまでの紳士的で親切なイメージの慎太郎が、急に態度を変えた真意を図り兼ねていた
という甲高い声でインタビューは始まった
去年の夏ごろ、ドラマ原作の権威ある賞を甲斐 慎太郎の人気シリーズが受賞していた
小夜は沢山のフラッシュの嵐に驚き、固まったまま息を止めた
取り囲んでいる人たちからは次々と質問が浴びせられ、慎太郎は愛想良く丁寧に答えている
人気シリーズとは違う、新作のことに話が変わると小夜の腰に当てていた手に力が入り、ぴったりと寄り添う形になった
レポーターはきっとこのタイミングを待っていたに違いなく、隣に引っ付く謎の女に質問が及んだ
…勘弁してくださ~い!
あたしゃ、関係ござらん…
お助けを~!
小夜の思いとは反対に、慎太郎は甘い視線を向けてから答えた
「さあ…どうでしょうか?
…今の私にとって彼女がいなければ作品を書き進められない
そう…大切な存在ですね…
あっ!一般の方なのであまり詮索はしないでください
新作にご期待を!」
どうして、恋人でもない自分をそんな風に紹介するのか不思議だった
新作の宣伝にしては悪趣味だし、小夜の立場や気持ちを無視した行動だ
それまでの紳士的で親切なイメージの慎太郎が、急に態度を変えた真意を図り兼ねていた