アイ・ラブ・おデブ【完結】
ピッ

「あっ!…はっ遥さん…
あの…助けてくれませんか?」

弱々しい小夜の声が聞こえた

「!!小夜!
どうしたんだ!何があったんだ!」

小夜からかけてくるなんて珍しい
しかも仕事中の時間にはまずかけてこない
携帯が鳴った時から嫌な予感がした
助ける?何があった!!

「…迷子に…あたし…迷子になりました」

なんだか泣きそうな声でやっと言葉にした

凛ちゃんを幼稚園に送り届けた後、バスを乗り間違えて牛に囲まれているらしい

タクシーも人も通らない
バスには30分以上乗っていた

雨が降りだして洋服が濡れてしまっている

凛ちゃんのお母さんの連絡先が分からない

そんなことを泣きそうな声で伝えてくれた
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